- デザインの基礎を学び始めたばかりで、何をどう配置すればよいかがわからない
- 既にサイトやブログを作っているが、見た目に自信がない。
- レスポンシブ対応の必要性を感じているが、具体的なコツがわからない。
「なんとなくごちゃごちゃして見える…」「配置が正しいのか不安…」
Webデザインに挑戦してみたけれど、レイアウトの“正解”がわからない──そんなモヤモヤを抱えていませんか?
実は、見る人に「伝わる」デザインには、誰でも実践できる“コツ”があるんです。
Z型の視線誘導、余白の使い方、色の数を絞るテクニック──どれも特別なセンスがなくても大丈夫。ちょっとした考え方と配置の工夫で、デザインの印象は驚くほど変わります。
この授業では、初心者でも安心して取り入れられるレイアウトの基本から、見栄えがぐっと良くなる実践的なコツまでをわかりやすく解説。まるで先生に教わるような感覚で、一歩ずつ着実に学べます。
「難しそう…」と感じていたWebデザインが、「楽しい!」に変わるきっかけになるかもしれません。
あなたのつくるページが“見る人の心に届くデザイン”へと変わる、その第一歩を踏み出してみませんか?
Webデザインとは?レイアウトの基礎から理解しよう
Webデザインは、情報を「見やすく・伝わりやすく」整理するための設計です。まずはその定義や役割、構成要素を理解しましょう。
- Webデザインとは?基本の役割と目的
- グラフィックデザインとの違い
- Webデザインを構成するレイアウト要素とは
Webデザインとは?基本の役割と目的
Webデザインの一番の目的は、「情報をわかりやすく、見やすく伝えること」です。
人は見た目の印象で、約3秒以内に「見るか・離れるか」を判断すると言われています。きれいで整理されたWebページは、見る人に安心感や信頼を与え、最後まで読んでもらえる可能性が高まります。
たとえば、料理のレシピ本を想像してください。材料や手順がバラバラに書かれていると、どれが何かすぐに分からず困ってしまいますよね。Webデザインも同じで、「何が」「どこに」あるかを整理することが大切です。
つまりWebデザインの役割は、「見やすさ・伝わりやすさ・信頼感」を作ること。文章や画像を配置する「レイアウトの工夫」が、そのカギを握っています。

グラフィックデザインとの違い
Webデザインは「見るだけでなく、操作する人のことも考えて作るデザイン」です。一方、グラフィックデザインは「見た目に集中したデザイン」です。
Webサイトはボタンを押したり、スクロールしたりと“動き”があるため、使いやすさや分かりやすさがとても大事です。一方、ポスターや雑誌のようなグラフィックデザインは「動かさずに見せる」ため、アート性や印象の強さが重視されます。
◆たとえ:
デザインの種類 | 例 | 目的 |
グラフィックデザイン | ポスター・チラシ | 美しく伝えること |
Webデザイン | ホームページ・アプリ | 見やすく、操作しやすくすること |
Webデザインは「見る+使う」、グラフィックデザインは「見る」が中心。この違いを知ると、目的に合わせたデザインができるようになります。

Webデザインを構成するレイアウト要素とは
Webデザインのレイアウトは、「見出し」「文字」「画像」「余白」などの要素でできています。それぞれに役割があります。
見出しは「ここに何が書いてあるか」を伝える道しるべ。文字は情報そのもの。画像は理解を助け、余白は読みやすさを保つスペースです。これらを整えることで、訪問者が迷わずに読み進められるページになります。
◆たとえ:
レイアウト要素 | 役割 |
見出し(h1〜h3など) | ページの内容を一目で伝える |
本文(テキスト) | 詳しい説明や案内をする |
画像・写真 | 視覚的に内容を補足する |
余白(ホワイトスペース) | 見やすさ・メリハリを出す |
ボタン・リンク | 行動をうながす(例:申し込み・問い合わせ) |
Webデザインのレイアウトは、見出し・文字・画像・余白などの「使い方と配置」で決まります。バランスよく使うことで、伝わるページが完成します。
なぜレイアウトが重要なのか?
Webデザインでは「どこに何を置くか」がとても大切です。レイアウト次第で、見やすさや使いやすさが大きく変わるからです。次はその理由を見ていきましょう。
- ユーザーの視線誘導と使いやすさを決める
- スマートフォンなど多様な画面に対応できるため
ユーザーの視線誘導と使いやすさを決める
Webデザインのレイアウトは、見る人の「目の動き」をコントロールし、ページの使いやすさを左右します。
人の目は、左から右、上から下へと動きます。重要な情報がその視線の流れに沿って置かれていると、読みやすく、迷わず使えます。逆にバラバラだと、「どこを見たらいいの?」と戸惑ってしまいます。
◆たとえ:
視線誘導の例 | 効果 |
左上にロゴやメニュー | すぐに会社名や移動先が分かる |
真ん中に大きな写真 | 興味を引くポイントになる |
下部にボタン | 読んだ後に行動しやすくなる |
視線誘導を意識したレイアウトは、読者にストレスを与えず、スムーズに情報を届けるための大切な設計です。
スマートフォンなど多様な画面に対応できるため
Webデザインは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットなど、さまざまな画面サイズで見やすく作ることが大切です。
スマホとパソコンでは、画面のサイズも形も違います。パソコンでは横に広く見えるものも、スマホでは縦長になります。そのままでは読みにくく、ボタンが小さすぎたり、スクロールが多くなって使いにくくなってしまいます。
◆たとえ:
デバイス | 向いているレイアウトの特徴 |
パソコン | 横幅を活かした広いレイアウト |
スマートフォン | 縦長でシンプルなレイアウト、指でタップしやすい配置 |
さまざまなデバイスに対応できるレイアウトは、誰にとっても使いやすく、見る人の満足度を上げる鍵になります。
Webデザイン前に準備する3つのこと
Webデザインを始める前に「何のために、誰に向けて作るのか」をはっきりさせることが大切です。次は、そのために必要な準備を見ていきましょう。
- 目的とターゲットの明確化
- 必要な情報・コンテンツの洗い出し
- イメージ共有のためのラフスケッチや参考サイト収集
目的とターゲットの明確化
Webデザインを始めるときは、「何のために、誰に見せたいのか」を最初にハッキリ決めましょう。
目的が決まると「どんな内容を載せるか」「どのように伝えるか」が見えてきます。また、ターゲット(見る人)が分かれば、年齢・性別・興味に合わせたデザインができます。迷わないための“設計図”になるんです。
◆たとえ:
目的 | ターゲット | デザインの方向性 |
商品を売る | 子育て中のママ | 明るく安心感のある色、親しみやすい言葉 |
会社紹介 | ビジネスマン | 信頼感ある色、フォーマルな構成 |
目的とターゲットの明確化は、Webデザインの土台です。これがブレると、どんなにきれいでも“伝わらないサイト”になってしまいます。

必要な情報・コンテンツの洗い出し

Webサイトを作る前に、「載せる情報」をしっかり整理しておくことがとても大切です。
情報が整理されていないと、ページの構成やレイアウトも決まりません。必要な情報を書き出しておけば、どのページに何を載せるかも明確になり、読み手にとっても分かりやすくなります。
たとえるなら、お弁当作りと同じです。作る前に「ご飯」「おかず」「フルーツ」など、何を入れるか決めておくとバランスの良いお弁当になりますよね。
- 自己紹介・会社紹介
- 商品・サービスの説明
- お問い合わせフォーム
- よくある質問(FAQ)
- お知らせ・最新情報
コンテンツの洗い出しは、Webデザインの設計図を作る作業。きちんと準備しておくことで、ブレずに伝わるサイトが完成します。
イメージ共有のためのラフスケッチや参考サイト収集
Webデザインを作る前に、イメージを「見える形」にしておくと、仕上がりがブレずに伝えやすくなります。
言葉だけでは、色・形・雰囲気などを正確に伝えるのは難しいものです。紙にざっくり描いたラフスケッチや、好きなWebサイトの例を見せれば、制作を担当する人にもイメージがすぐに伝わります。
◆たとえ:
方法 | 内容 | 効果 |
ラフスケッチ | 手書きのページ構成図 | 配置や構造を説明しやすい |
参考サイト収集 | 好きなデザインの例を集める | 色や雰囲気の好みを伝えやすい |
ラフスケッチや参考サイトを使ってイメージを共有すれば、思い描いたWebデザインに近づきやすくなります。デザインは“伝えること”が第一歩です。
初心者でもできるWebデザインの5つの基本ステップとレイアウト構築の流れ
Webデザインは、いきなり見た目を作るのではなく、設計から始まります。次は、初心者でも実践できるレイアウト中心の5つの基本ステップをご紹介します。
- 手書きやツールでワイヤーフレームを作成する
- サイト構造を設計し、ブロック単位で配置を決める
- 要素の優先度を整理し、視線の流れを意識する
- ツールを使ってレイアウトを設計・調整する
- スマホやPCでの見え方を調整し、レスポンシブ対応する
手書きやツールでワイヤーフレームを作成する
Webデザインを始める前に「ワイヤーフレーム」という設計図を描くことで、ページの流れが整理され、迷わず作れるようになります。
ワイヤーフレームは「どこに何を置くか」を考える練習になります。写真、文字、ボタンなどを仮で配置して、ページの流れやバランスを確認できます。これを先に作っておくと、後のデザイン作業がとてもスムーズになります。
◆たとえ:
工程 | 例え |
ワイヤーフレーム作成 | 料理の手順を書いたメモ |
いきなりデザイン | レシピなしで料理を始めること |
ワイヤーフレームはWebページの「下書き」です。紙でもツールでも、まずは形にしておくことが成功への第一歩です。
サイト構造を設計し、ブロック単位で配置を決める
Webサイトは、大きな“ブロック”ごとに分けて設計すると、見やすく整理されたページになります。
いろんな情報をいっぺんに並べると、見る人は混乱してしまいます。そこで、ヘッダー(上の部分)、メイン(真ん中)、フッター(下の部分)などに分けて、それぞれに役割を持たせて整理します。これが「ブロック単位の設計」です。
◆たとえ:
ブロック | 役割 | 例 |
ヘッダー | 全体の案内 | ロゴ・メニュー |
メイン | 一番伝えたい内容 | 商品・サービス紹介 |
フッター | 補足情報 | お問い合わせ・SNSリンク |
ここにテキストを入力 Webデザインは、ブロック単位で構造を考えることで、見やすく・使いやすくなります。まずは「ページの骨組み」を作る感覚で取り組みましょう。
要素の優先度を整理し、視線の流れを意識する
Webデザインでは、「伝えたいことの順番」を決めて、視線の流れに合わせて配置することが大切です。
人の目は、画面を上から下、左から右へと自然に動きます。そこで「まず見てほしい情報」「その次に読んでほしい内容」など、重要度の高いものから順に配置してあげると、読む人が迷わずに理解できます。
◆たとえ:
優先度 | 配置の例 | 目的 |
高い | 見出し・メイン画像 | 最初に注目してもらう |
中くらい | 商品説明・文章 | 内容を理解してもらう |
低い | フッター・細かい補足 | 最後に確認してもらう |
優先順位を整理し、視線の流れに沿って配置することで、伝えたいことがしっかり届くデザインになります。
ツールを使ってレイアウトを設計・調整する
Webデザインでは、専用のツールを使うことで、レイアウトを正確に・効率よく作ることができます。
ツールには、文字や画像の位置を揃える「ガイド」や「グリッド」機能があり、初心者でもプロっぽく整ったレイアウトが作れます。また、色の組み合わせやフォントも自由に試せるので、修正もラクです。
◆たとえ:
方法 | メリット |
手書き | 気軽に始められる・自由に描ける |
ツール(例:Figma、Canva) | 細かく調整しやすい・きれいに仕上がる |
ツールを使えば、レイアウト作業がスムーズで見栄えもアップ。初心者こそ、操作がやさしいツールから始めてみましょう。

スマホやPCでの見え方を調整し、レスポンシブ対応する
Webサイトは、スマホでもパソコンでも「見やすく表示されるように」デザインを調整する必要があります。
スマホは画面が小さく、縦長。PCは横に広くて情報も一度に多く表示できます。そのため、それぞれの画面に合わせて文字の大きさやボタンの位置を調整しないと、「読みにくい」「押せない」ページになってしまいます。
◆たとえ:
デバイス | 調整ポイント |
スマホ | 文字は大きめ・縦に並べる・タップしやすいボタン |
PC | 横の余白を使って情報を並べる・マウス操作に合った配置 |
スマホでもPCでも快適に使えるレイアウトを目指すことが、今のWebデザインでは欠かせません。見る人への思いやりが伝わるデザインになりますよ。
デザインの4大原則
Webデザインには「整える・まとめる・そろえる・目立たせる」の基本があります。ここでは、初心者が覚えておきたい“デザインの4大原則”について詳しく解説します。
- 整列(Alignment)
- 近接(Proximity)
- 反復(Repetition)
- 対比(Contrast)
整列(Alignment)
Webデザインでは、文字や画像の位置をきちんと揃える「整列」がとても大切です。
人の目は、整った形を見ると安心し、内容をスムーズに読み進めやすくなります。反対に、揃っていないとごちゃごちゃして見えてしまい、読みにくくなってしまいます。整列は、読みやすさと信頼感の土台になります。
◆たとえ:
並び方 | 印象 |
左右・上下が揃っている | 見やすく、整っている |
バラバラに配置されている | 雑然として読みづらい |
整列は、すぐに実践できる簡単な工夫でありながら、デザイン全体のクオリティを大きく引き上げてくれます。
近接(Proximity)
Webデザインでは、「関係のある情報同士は近くにまとめて配置」するのが大切です。
人の目は、近くにあるものを「同じグループ」として自然に認識します。関連のある文字や画像を近づけて配置すれば、「これはセットだ」と直感的に伝わるようになります。逆に離れていると、関係がないと思われてしまいます。
◆たとえ:
配置 | 見え方 |
メニュー名と説明が近い | セットだと分かる |
メニュー名と説明が離れている | 別々の情報に見える |
近接を意識することで、情報が整理されて見やすくなり、伝えたいことがスムーズに届きます。配置の距離感にこだわるのがコツです。
反復(Repetition)
Webデザインでは、「同じデザインやパターンをくり返すこと」で統一感が生まれ、読みやすくなります。
同じデザインを何度もくり返すことで、「これは見出しだ」「これはボタンだ」と見る人がすぐに理解できます。バラバラなデザインは混乱を招きますが、反復されていれば自然とルールが伝わり、使いやすいサイトになります。
◆たとえ:
反復の例 | 効果 |
同じ色・同じ形のボタン | どれも“押せる”と分かる |
見出しに共通のフォントと色 | ページ全体が統一されて見える |
反復は「デザインの約束」を伝える工夫です。見た人に安心感と理解のしやすさを与える、大切な基本ルールです。
対比(Contrast)
Webデザインでは、「強調したい部分」と「それ以外」をハッキリ分ける“対比”がとても大切です。
対比があると、見る人は自然と目立つ部分に注意を向けてくれます。色、サイズ、太さ、余白などを使って“差”をつけることで、重要なメッセージを強調できます。対比がないと全体がぼんやりして、印象に残らなくなってしまいます。
◆たとえ:
対比の方法 | 効果 |
大きい文字 vs 小さい文字 | タイトルが目立つ |
明るい色 vs 暗い色 | 注目ポイントがはっきり |
太字 vs 細字 | 強調したい言葉が伝わる |
対比は「注目させたい場所を目立たせるテクニック」。大事な情報をしっかり伝えるために、思いきって差をつけましょう。
初心者でも実践できるWebデザインレイアウトの7つのコツ
Webデザインは、ちょっとした工夫でグッと見やすくなります。ここでは初心者の方でもすぐ実践できる、レイアウトの具体的な7つのコツをご紹介します。
- 視線の流れをZ型・F型で意識する
- 余白(ホワイトスペース)を大胆に使う
- 使う色の数は3色以内に抑える
- 読みやすいフォントサイズと行間を選ぶ
- 画像やボタンは目立つ位置に配置する
- 類似要素はまとめて配置し、迷わせない
- 最初はシンプルな構成から始める
視線の流れをZ型・F型で意識する
Webデザインでは、人の目の動きに合わせて「Z型」「F型」のレイアウトを意識すると、情報が伝わりやすくなります。
たとえばZ型は、タイトル→画像→説明→ボタンというように、Zの形で目が動きます。F型は、左上から横に読み、次第に下へとFの形に流れていきます。この流れに合わせて要素を配置すると、読む人にストレスを与えず自然に情報を伝えることができます。
◆たとえ:
視線パターン | 適したページ例 | 配置ポイント |
Z型 | ランディングページ | 見出し→画像→説明→ボタン |
F型 | ブログ・記事ページ | 見出し→本文→リンク一覧 |
Z型・F型の視線パターンを意識したレイアウトは、読みやすさと伝わりやすさを両立できる、初心者にもおすすめの基本テクニックです。
余白(ホワイトスペース)を大胆に使う
Webデザインでは、余白をたっぷり使うことで「読みやすさ」と「上品さ」を生み出せます。
余白は“何もないスペース”ですが、実はとても大切な「間(ま)」です。情報と情報の間に余白を入れると、内容が整理されて見やすくなり、大事な部分にも目が行きやすくなります。詰め込みすぎると、どこを見ればいいか分からなくなってしまいます。
◆たとえ:
状態 | 印象 |
余白がある | 落ち着いて読める、品がある |
余白がない | ごちゃごちゃしていて疲れる |
余白を恐れずに使うことで、見た目が整い、読む人に優しいデザインになります。思い切って“空ける勇気”も大切です。
使う色の数は3色以内に抑える
Webデザインでは、使う色を「多くても3色以内」にすると、まとまりのある見やすいデザインになります。
色をたくさん使うと、統一感がなくなり、ゴチャゴチャした印象になります。メインカラー、サブカラー、アクセントカラーの3つにしぼれば、全体が整って見え、強調したい部分もはっきりします。
◆たとえ:
色の種類 | 役割 |
メインカラー | 全体の印象を決める色(例:青) |
サブカラー | メインを補う色(例:白やグレー) |
アクセントカラー | ボタンや強調に使う色(例:赤) |
色は「多く使うほど効果的」と思いがちですが、実は“しぼる”ことで印象アップ!まずは3色以内を意識してみましょう。
読みやすいフォントサイズと行間を選ぶ
Webデザインでは、「文字の大きさ」と「行間」を適切にすると、グッと読みやすくなります。
読みやすさは、フォント(文字の種類)だけでなく、大きさと行間(行と行の間の空き)でも決まります。大きすぎると目が疲れ、小さすぎると読めない。行間が狭いと圧迫感が出て、広すぎるとバラバラに感じます。
◆たとえ:
設定 | 読みやすさの目安(例) |
本文フォントサイズ | 16〜18px |
行間(line-height) | 1.5〜1.8倍 |
見出し | 本文より大きく太く |
フォントサイズと行間を整えるだけで、内容がすっと頭に入りやすくなります。見た目だけでなく、読み心地も意識しましょう。
画像やボタンは目立つ位置に配置する
大切な画像やボタンは、見る人の目にすぐ入る「目立つ場所」に配置しましょう。
人の目はまず「中央〜左上」に向かいやすく、そこに重要な画像やボタンがあると、すぐに行動に移しやすくなります。逆に目立たない場所や小さすぎるボタンだと、見逃されてしまい、せっかくのアクションが減ってしまいます。
◆たとえ:
配置場所 | 効果 |
ヘッダー近く(上部) | 一目で見つかりやすい |
メイン画像の下 | 流れでクリックされやすい |
ページ最下部 | 読み終えたあとに行動しやすい |
画像やボタンは「ここに注目してね」というサイン。自然な視線の流れを意識して、目立つ場所に配置しましょう。
類似要素はまとめて配置し、迷わせない
似た情報や同じ種類のコンテンツは、ひとまとめにして配置すると、見た人が迷わずに理解できます。
バラバラに配置された情報は、どれがセットなのか分かりにくくなります。でも、同じカテゴリーや関連する要素をまとめておけば、見る人は「これは同じグループ」と直感で理解できます。迷わず読み進めてもらえる配置が理想です。
◆たとえ:
配置例 | 説明 |
お問い合わせ・電話番号をセットにする | 連絡方法がすぐ分かる |
商品一覧をカテゴリーごとにまとめる | 比較しやすくなる |
関連記事をひとつにまとめて表示 | 次に読む内容を見つけやすい |
似た情報はグループにして配置するのが基本。見る人が自然に理解できるよう、配置の工夫で迷わせないデザインを目指しましょう。
最初はシンプルな構成から始める
Webデザイン初心者は、まず「シンプルな構成」で始めるのが成功の近道です。
情報を詰めすぎたり装飾を増やしすぎると、かえって伝わりにくくなります。まずは「見出し・本文・画像・ボタン」など基本の要素だけで構成すれば、見る人にも内容が伝わりやすく、修正も簡単になります。
◆たとえ:
シンプル構成の例 | 内容 |
見出し | ページのテーマを伝える |
本文 | やさしい言葉で説明 |
画像 | 1〜2枚にしぼって印象的に |
ボタン | 1つの行動だけに絞る(例:お問い合わせ) |
まずはシンプルに始めることで、「分かりやすく・整った」デザインが作れます。慣れてきたら、少しずつ装飾や機能を加えていきましょう。
Webデザインのレイアウトでありがちな3つの失敗と対処法
Webデザインでは、見た目を整えるだけでなく「伝わる配置」も重要です。ここでは初心者がつまずきやすい3つのレイアウトの失敗と、その具体的な対処法をご紹介します。
- 視線が散る配置 → 要素の優先度を明確に
- 装飾しすぎて読みづらい → 色数・効果は控えめに
- すべてを目立たせようとする → メリハリをつけて強弱を出す
視線が散る配置 → 要素の優先度を明確に
レイアウトを整えるには、「何を一番伝えたいか」を決めて、その順に配置することが大切です。
情報に優先順位をつけずに並べると、視線がバラバラに動いてしまいます。「まず見せたい」「次に読んでほしい」と順番を決めて配置すれば、見る人は自然な流れで理解できます。
◆たとえ:
優先度 | 配置する例 |
高い | キャッチコピー・見出し |
中くらい | 画像や説明文 |
低い | 補足情報やリンク |
視線を散らさないためには、「伝える順番」を意識した配置がカギです。見る人の目線をリードするつもりでレイアウトを考えてみましょう。
装飾しすぎて読みづらい → 色数・効果は控えめに
Webデザインでは、色や効果を使いすぎず「シンプルで見やすい」画面を意識しましょう。
装飾は見た目を楽しくする反面、やりすぎると情報が埋もれてしまいます。色もエフェクトも「必要な場所にだけ」使うと、かえって目立たせたい部分が強調され、読みやすくなります。
◆たとえ:
過剰な装飾 | 控えめな装飾 |
色が5色以上 | 3色以内に抑える |
文字に影・グラデーション多用 | 見出しだけ装飾する |
全体が動くアニメ | ボタンだけ動きを加える |
装飾は“少なめ”がベスト。色や効果を絞って使うことで、見やすく、伝わるデザインが完成します。
すべてを目立たせようとする → メリハリをつけて強弱を出す
Webデザインでは、「全部を目立たせる」のではなく、“見せたい部分にだけ”強調を使うことが大切です。
見る人は、強弱があると「ここが大事」と自然に理解できます。文章やボタンなどにメリハリをつけると、情報の流れがスムーズになり、読みやすさもアップします。目立たせたい部分だけ大きく・太く・色を変えるのがポイントです。
◆たとえ:
強調方法 | 適用例 |
太字にする | 見出しや重要な言葉 |
色を変える | ボタンや注目ポイント |
サイズを変える | メインタイトルを大きく、本文は標準に |
目立たせる部分はしぼって、強弱のバランスをとることが、伝わるWebデザインのコツです。
デザイン完成後にチェックすべき2つのこと
デザインが完成したら終わりではありません。見る人にとって本当に見やすいか、より良くできるかを確認することが大切です。ここでは、完成後に必ずチェックしたい2つのポイントを紹介します。
- スマホ・PC両方でレイアウト確認
- 他の優れたレイアウト事例を参考に改善
スマホ・PC両方でレイアウト確認
Webデザインは、スマホとPCの両方で表示をチェックし、どちらでも見やすいかを確認することが大切です。
デザインがどんなにきれいでも、スマホで崩れてしまっては意味がありません。最近はスマホでWebを使う人がとても多いので、どちらの画面でも“ちゃんと読めて・押せる”ことが求められます。
◆たとえ:
デバイス | よくある確認ポイント |
スマホ | 文字が読めるか、ボタンが押しやすいか |
PC | 横幅に合わせて情報が整理されているか |
スマホとPCの両方でレイアウトを確認すれば、多くの人にとって使いやすいWebデザインになります。これも“思いやり”のひとつです。
他の優れたレイアウト事例を参考に改善
良いレイアウトを作るためには、他の優れたWebサイトを見て学ぶことが一番の近道です。
経験が少ないうちは、アイデアや配置方法が思いつきにくいものです。ですが、プロが作った事例を見ることで、効果的な構成・色使い・文字の配置など、多くのヒントが得られます。
◆たとえ:
見ると参考になるサイト | 特徴 |
MUUUUU.ORG | おしゃれで多彩なレイアウト |
WebDesignClip | 実例が多く、ジャンル別に見やすい |
海外デザインも豊富で感性が広がる |
まずはたくさんの良いデザインを見ること。それが“目を育てる”第一歩です。迷ったら他の事例を見てみましょう!
よくある質問:Webデザインレイアウトの悩みを解決
Webデザインを始めたばかりの方がよくつまずくのが「レイアウトの悩み」です。ここでは、初心者から多く寄せられる3つの疑問に、具体的な解決方法をわかりやすくご紹介します。
- 要素が多くて整理しきれないときは?
- 余白をどこまで取ればよい?
- スマホ対応のレイアウトで気をつけることは?
要素が多くて整理しきれないときは?
要素が多いときは「優先順位」をつけて、大事なものから順に並べていきましょう。
見る人が迷わないように「何を先に見せるか」を決めることが大切です。見出しやボタンは上に、補足情報は下に…と順序を工夫すれば、情報が自然と整理されます。
◆たとえ:
優先順位の例 | 表示の場所 |
一番伝えたい内容 | ページの上部・目立つ位置 |
補足や詳細情報 | ページの下部や小さい文字で |
二番目に大事な項目 | 中央や見やすい位置に配置 |
要素が多いときほど「見せる順番」を考えることで、わかりやすく整ったデザインになります。
余白をどこまで取ればよい?
「少し多いかな?」と思うくらい、余白をしっかり取るのがベストです。
余白を広くとると、情報同士がぶつからず、視線が自然に流れます。また、ゆったりとした印象になり、ページ全体がスッキリして見えます。
◆たとえ:
状態 | 説明 |
余白が少ない | 窮屈で読みにくく、ゴチャついた印象に |
適度な余白 | 読みやすく、デザインも上品に見える |
余白は「空けすぎかな?」くらいでちょうど良い。迷ったら多めに取るのが安心です。
スマホ対応のレイアウトで気をつけることは?
スマホでは「画面が小さい」ことを前提に、文字の大きさやボタンの配置に気を配りましょう。
PCに比べて画面が狭く、操作はタッチ。だからこそ、要素同士の間隔、文字の大きさ、メニューの配置などを見直さないと、見づらくて使いにくいページになってしまいます。
◆たとえ:
気をつけたい点 | チェックポイント |
フォントサイズ | 小さすぎず、拡大しなくても読める |
ボタンの大きさ | 指で押しやすいサイズ・間隔 |
横スクロール | 不要にし、画面幅に収めること |
スマホ対応は「小さい画面でも快適に使える」ことが最優先です。見る人の立場で丁寧に設計しましょう。
まとめ:良いレイアウトは、伝える力を持っている
見やすく整理されたレイアウトは、それだけで「伝わる力」が高くなります。
人の目は、整った配置や適度な余白、色のバランスに自然と引き寄せられます。逆に、バラバラな見た目だと読んでもらえず、内容が伝わらないのです。
◆たとえ:
状況 | 印象 |
ごちゃごちゃした部屋 | 落ち着かず、何があるかわからない |
片付いた部屋 | 必要なものがすぐ見つかり安心感がある |
レイアウトはただの「並べ方」ではなく、メッセージを届けるための大切な道具です。